鈴木 武志 先生
東海大学医学部付属病院 麻酔科 診療科長
インタビュー実施日:2023年8月3日
(オンラインにて)
厚生労働省は2024年4月からの「医師の働き方改革」の施行にあたり、「各医療機関は自らの状況を適切に分析し、労働時間短縮に計画的に取り組むことが必要」としている1)。一方で、勤務時間短縮と、病院の収益性は相反するものであり、ただ単に労働時間短縮を目指すのではなく、業務の効率化、診療・施術のスケジューリングやクリニカルパスの調整、配置の再考、多職種連携など、現状のルーチンワークを現場レベルで洗い直し、最適化することが、「自らの状況を適切に分析」となるのだろう。高齢化や手術適応となる疾患の拡大、医療の高度化などにより手術件数・時間が延びつつあるなか、周術期医療にかかわる労働負荷はますます増加している。特に急性期病院では、外科診療・手術が病院収益の多くを担っている2)ことから、病院経営の収益性にかかわる分野の労働負荷と収益性のバランスを横断的にみることができる手術部・麻酔科のリードによる改革が欠かせない。医師の勤務時間を短縮しつつ、病院の収益を増やしていくための取り組みについて、東海大学医学部付属病院の鈴木武志先生にご経験やお考えをお聞きした。
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