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患者さんを診て、学んで、悩むことが、医師としての成長へとつながる
10年・20年先を見据えた医療を
「人助けができる仕事を」との思いから医学の道に進んだ私が、腎臓内科に興味を持った理由は、腎臓が神秘的な臓器でその役割が多岐にわたるためです。また、高血圧や糖尿病など他の疾患の影響も受けるため全身を診ることができなければスペシャリストとはいえず、専門の垣根を越えなければならないことにも魅力を感じました。
医師になって最初の10年間は、腎臓内科で、特に高血圧症を専門としていましたが、1995年に埼玉医科大学病院に赴任してからは、透析患者さんを含む非常に多くの患者さんを診てきました。透析患者さんは心血管系疾患など多数の合併症を持っている事例が多く、特に高齢者では悪性腫瘍や感染症を合併する患者さんが増えます。そのため、全身管理への対応が必要になることも多くありました。このような経験から、腎臓内科自体があらゆる疾患に対応でき、必要に応じて他の診療科とも連携して治療を行う総合診療のような体制が必要だと感じたのです。
大学病院で、基本的な「総合診療医」としての能力に根ざした「専門医」の育成に力を入れることで高い総合診療の能力を身に付けることができ、すべての患者さんを横断的に診療できる専門性を持つ医師を増やすことが可能となります。このような医師は安定した臨床能力、高い専門性を有することができるのです。
実際、2007年に総合診療内科を設立すると、様々な疾患を持った患者さんが多く来院されました。同年、埼玉医科大学国際医療センターが開院し、埼玉医科大学病院内に救命診療に対応できる部署がなくなったため、総合診療内科で外来診療と救急対応、十分な全身管理を担当できる体制を整えました。
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